しょうしょ
大暑来れる前なれば也(暦便覧)
梅雨明けが近く、本格的な暑さが始まる頃。
集中豪雨のシーズン。
蓮の花が咲き、蝉の合唱が始まる頃である。
小暑は二十四節気の第11番目。六月節。
天文学的には太陽黄経が105度の点を通過するときを云います。
暑さがどんどん強くなっていくという意味があり、この頃から暑さが本格的になってきます。
梅雨の終わり、変わってゲリラ(集中)豪雨が多く発生する時季でもあります。
この頃から暑中見舞いを出し始めます(正式には大暑から)。
温風至(あつかぜいたる)
初候 |7月7日~7月11日ごろ
季節は晩夏。
盛夏の候となり、あたたかい風が吹いてくる時節です。
あつかぜとは、熱くて乾いた風をいい、いわゆるフェーン現象の事を言っているのではないでしょうか。フェーン現象とは、山の斜面にあたったのちに山を越え、暖かくて乾いた下降気流となった風によってその付近の気温が上がる現象のことです。フェーン現象は時には非常に乾燥した強い突風ともなることがあり、一旦火災が起こると消火しにくく、広がりやすい。広範囲にわたる深刻な被害を招くこともあります。山火事の原因の一つですね。
なお、元となった中国の宣明暦も「 温風至」です。
蓮始開(はすはじめてひらく)
次候 | 7月12日~7月16日ごろ
季節は晩夏。
蓮始開と書いて、はすはじめてひらくと読みます。
蓮の花が開き始める時候をいいます。
蓮の花は、夜明けと共に、泥の中から優雅な花を咲かせ、そしてわずか4日目には散ってしまう可憐な花です。仏教では泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされました。
また、死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、「一蓮托生」という言葉の語源になっているそうです。
元となった中国の宣明暦では「蟋蟀居壁(しつしゅつ かべに おる)」と呼ばれ、蟋蟀(コオロギ )が壁で鳴く頃といった意味です。
鷹乃学習(たかすなわちたくしゅうす)
末候 | 7月17日~7月22日ごろ
季節は晩夏。
鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす) 孵化した鷹の雛が、巣立ちの準備をする時季です。
巣の中で翼を広げて飛び立つ練習をしたり、獲物の捕り方を覚えたりします。
鷹は、昔から狩りに用いられるなど、猛禽類の中では比較的身近な存在でした。
元となった中国の宣明暦でも「鷹乃学習」と呼ばれています。