しょうかん
冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也(暦便覧)
この日は寒の入り、これから節分までの期間が「寒」である。
寒さはこれからが本番。
池や川の氷も厚みをます頃である。
この日をもって「寒の入り」とする。この日から「寒明け(節分)」までの約30日間を「寒の内(うち)」といい、一年中でもっとも寒さの厳しい季節です。
これから冬本番を迎えます。
寒に入って4日目を「寒四郎」、9日目を「寒九(かんく)」といいます。
寒稽古や寒中水泳が行われるのは、この「寒」の時季です。
寒中見舞いは小寒から出し始めます。
芹乃栄(せりすなわちさかう)
初候 |1月5日~1月9日ごろ
季節は晩冬。
芹がよく生育する
春の七草の1つである芹せりが、生え始める頃。その新しい芽が七草粥に入ります。食べるのはこの時季ですが、花を咲かせるのは夏。また、冷たい水辺に育つ植物で、1ヵ所から競り合って生えていることから、「芹」と名前が付いたそうです。
七草は、せり、なずな、ごぎょう(おぎょう=母子草)、はこべら(はこべ)、ほとけのざ(こおにたらびこ)、すずな(かぶ)、すずしろ(だいこん)を言います。
中国の宣明暦では「雁北郷(かりきたにむかう)」と呼ばれ、「雁が北に渡り始める」などといった意味である。
水泉動(しみずあたたかをふくむ)
次候 |1月10日~1月14日ごろ
季節は晩冬。
地中で凍った泉が動き始める 。
寒さの厳しい小寒ですが、季節は動いていて、地中では凍った泉が融けて動き始めています。
体感としては、寒さの真っただ中で、空気もまだまだ冷たい頃。そんな中、見えないところで、少しずつ春に向けての動きが始まるのです。
自然は、大きく、深く、ほんの小さな、しかし確かな兆しを示しながら、ゆっくりと動いているのです。
中国の宣明暦では「鵲始巣(かささぎはじめてすくう)」と呼ばれ、「鵲が巣を作り始める」などといった意味である。
雉始雊(きじはじめてなく)
末候 | 1月15日~1月19日ごろ
季節は晩冬。
雄の雉が鳴き始める 。
雄の雉きじが雌への求愛で「ケーンケーン」と甲高い鳴き声を上げる。そんな声が聞こえ始める頃です。
また、この時季にある旧暦の1月15日を「小正月(こしょうがつ)」と呼び、新年最初の満月を祝っていました。
中国の宣明暦では「野鶏始雊(やけいはじめてなく)」と呼ばれ、「雄の雉が鳴き始める」などといった意味である。