
易の64卦57番は風の意味を持つ「巽為風(そんいふう)」。
上爻は「巽(したが)って牀下(りょうか)にあり。其の資斧(しぶ)を喪う。貞(まさ)に凶。
本当に謙遜であれば、たとえ平伏しても志はなくならないもの。
しかし、今回は実力ないのに権力者にこびてしまった。
結果、上に詰めたけれど、中身がからっぽだから、何をか決断しようとしてもできない。
「資斧(しぶ)」とは鋭い切れ味がある資質。
昇進になりふりかまわず上に登りつめると、気が付けば定見のない。
頭をさげて物事をやしすごずしか知らない人間になっている。
謙虚で徳がある人にみせかけているけど、ボロがはがれてしまった形。救いの道は自分の無に気づき謙虚になる事。