
易の64卦55番は盛大の時を意味する雷火豊(らいかほう)。
上爻は「其の屋(おく)豊(おお)いにす、其の家に蔀(しとみ)す。其の戸を闚(うかが)うに、闃(げき)として其れ人なし。三歳まで観ず。凶」。
昔は豪邸だったと思われる。
屋根も高く近所でも見えげるような家が、
廃屋のようになって雨戸も締めっぱなし、人の気配もない。
でも、ひっそりと人がいる気配。
もう三年も前から人が住んでいる。
そんな家のイメージです。
たいていの場合、主が思い切った決断もできず衰運に飲み込まれ、
一時の栄華が忘れられず気位ばかり高くもちつづけて、世間に背を向け孤立した状態。
人を愛し、人のために尽くすことをせず。
強欲に最盛期を送れば、衰運のときに、助け手は現れない。
大凶の末路です。身一つでも立ち上げる決意をして、これまでの傲慢だった自分を反省して、根本から変われば再生のチャンスは必ず来ます。