
易の64卦11番は泰平を意味する地天泰(ちてんたい)。
上爻は「城隍(しろほり)に復(かえ)る。師(いくさ)をもちうるなかれ。邑(ゆう)より命(めい)を告ぐ。貞(てい)なれど吝(りん)」
「泰(たい)」のときが極まって、崩れるときがきた。
城も崩れ、隍(ほり)も埋まってしまいました。
すべて、ものが滅びるときは、いくらがんばってもどうにもならないもの。
歴史上の教訓の数々を考えれば、よくわかることです。
「泰(たい)」の終わりは、同時に、次の動きに移る時期。
いろいろと口出しをしてくれる人がいても、振り回されず、多少の恥も覚悟して、すべてを受け止め、できるだけの忍耐と努力でこの時期を乗り切るのです。
たとえ会社をリストラされても、自分自身は終わりではないのだから、自分の身にあったことを考え、次の生活に入る準備をすることです。
欠けた月は、必ずまた満ち始めます。それが天の道理なのです。