
今日から新たに易は最初からスタートします(笑)
今回からは卦の上爻を書く事にします。
六十四卦の最初にくるのが「ずに乗るなよの乾為天(けんいてん)」。
上爻は、亢龍(こうりゅう)、悔(くい)あり。
亢龍は昇りすぎた龍です。
凧でも上がれ上がれと気流に乗せて天高く上げると乱気流に巻き込まれ、失速してくるくると落ち、
地面にたたきつけられてバラバラになったりします。
凧ではなく人間です。
その人間がなぜか、偉くなりすぎると人が変わってしまう。
これはたくさんの歴史的事実が証明していますし、一般の会社でも、よく起きる現象。
「あの人は、偉くなっても少しも変わらず、謙虚で立派だ」という誉め言葉は、めったに聞かれません。
人間は、地位が上がり肩書がついてくると、「自分がちっぽけな存在だ」ということにきづきたくない気持ちが無意識にはたらきはじめるのかもしれない。
自信過剰とみれば、人間は盲目にする。
上爻はそのことに対して、「悔いあり」とひと言注意しています。
この爻から早く抜けだして、静かな心境で自分を反省できる境地に入らないと、昇りすぎた龍は天から落ちて、みじめな底なしの淵に転落するのです。