
易の64卦31番は感応の沢山咸(たくざんかん)。
五爻は「せすじに咸す、悔(くい)なし」。
せすじは背中の肉に相当する。
背中は心臓の裏側にあるから、せっぽを向いて反応がない無感動な状態にも見える。
外界に興味を抱かず、人と特別親しい関係ももたない。
孤高、独立で、「人間嫌い」を自称するタイプの人。
人々への愛の欠如。
外界の刺激に無感動に背を向け、孤独に静かに暮らす人は、ほかの人を感化することもない。
害も与えないから悔いはない。
安全無害で世界を見て考える志もなく、利他の心もない。
心は狭く、消極的にならざるえない状況となる。