◆肝の志は怒りである。
怒は情緒が激動するときの情志の変化である。
人体に対する怒りの生理活動についていえば、一般に不良な刺激に属し、気血を上逆させ、陽気を昇泄させ、嘔血、下痢を引き起こす。
肝が疏泄を主り、陽気が昇発するのは肝の作用。
なので・・・・「肝の志は怒である」
怒が大きければ、肝の陽気の昇発が多すぎるので、
「怒は肝を傷(やぶ)る」という。
逆に肝の陰血が不足し、肝の陽気の昇泄が多すぎると、少しの刺激でも、怒りやすくなる。
◆肝の液は涙である。
肝が目に開竅し、目から涙が出る。
涙には目を潤し、保護する功能がある。
涙液の分泌が正常であれば潤すだけで外に溢れないが、異物が侵入すれば大量に分泌し、清浄と異物排斥(はいせき)の役割を果たす。
病理の情況のもとでは涙の分泌が異常になり、肝の陰血が不足すれば両目が乾渋(かんしゅう)になる。
風火赤眼、肝の経脈に湿熱がこもるなどの情況のもとでは、目やにが多くなり、迎風流涙などが現れる。
もちろん、とても悲しければ、涙の分泌も増えるのです。
「涙」が出るとは、肝の異物排除作用の為だった。
もちろん、「悲しみ」などの心の作用からもでるよね(笑)