名のない領域から生まれた天と地は
すべてのものを公平に扱う。
人間だけを贔屓(ひいき)にしたりするような、
そんなセンチメンタルなものじゃない。
人でも犬でも
おなようように生かしもすれば、
殺しもするんだ。
この天地の働きは
まるで巨大なふいごみたいなものでね。
なかは空っぽだけれど
ひとたび動きだすと、
限りなく生み出して、尽きないんだ。
だから人だって、
ただ喋くっても限りがないと知って、
黙って虚の中心を
大切にしたほうがいいんだ(笑)
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