
黄帝内経の49番目は脈解篇(みゃくかい)
病理、病症を説明していきます。
①足の太陽膀胱経の病
太陽経の陽気が不足すると腰が腫れ尻が痛む。
太陽の陽気が上部に集中すると、項背が強ばって痛む。
さらに上行すると耳が鳴る。
さらに頭部に集中すると狂状を発したり、テンカンをおこしたりする。
この時は陽気が上にあり陰気は下に当たる。
上実下虚の状態である。
下に陰気が多いと足が冷える。
このように太陽の気が逆上するのは、房事や労働により腎気が虚したからだである。
腎経は咽喉を絡うので、腎虚になると声がでなくなることがある。
②足の少陽胆経の病
少陽経の陽気が多くなると胸や脇が痛む。
寝返りもできなくなる。
ひどくなると足の方から脇まで痛む。
③足の陽明胃経の病
陽明経の陽気が不足すると、水をかけられたように悪寒がする。
脛が腫れて歩行も不自由になる。
陽気が不足して陰気が多くなると腫れる。
そのたまった水と上部の陽気が争うと呼吸が苦しくなる。
さらに上部に水が多くなると胸が痛み呼吸が浅くなる。
陽気が不足し陰気が多くなると、手足が冷え、人に会うのを嫌がり、暗い部屋に閉じこもりたくなる。驚き恐れやすくなる。
陰気が多くなりすぎて、陽気が頭に追い詰められると、狂状を発す。
高いところに昇り歌をうたったり、衣服を脱ぎ棄てて走り出す。
陽明経の気が上部だけにのこると、頭痛、鼻出血、鼻づまり、腹が腫れるなどの症状が出る。
④足の太陰脾経の病気
太陰経の陰気が多くなって、陽明経の陽気が不足すると、噯気(あいき)が出る。
食べると嘔吐する。
大便やガスが出ると、中につまっている気が抜けるから楽になる。
⑤足の少陰腎経の病
少陰経の陰気が多くなると、その場である腰が痛む。
上の陽気と下の陰気が交流しないと咳き込むので嘔吐する。
また、急に立ち上がるとくらくらする。
陰気の気が充分に交流しないと、怒りやすくなったり、恐れ驚きやすくなる。
⑥足の厥陰経の病
陰気が盛んでおし込められると、男子は下腹や睾丸が腫れて痛む。
女子は下腹が腫れる。腰痛になって前屈後屈ができなくなる。
小便が出にくくなる。
もし、陽気が盛んになってきて陰気を争うと口が渇く。
本当はもっと季節と病症を説明してあるらしいが、難しすぎたらしい。
と言う事で身体から発する病症は気と連動しているのです(笑)