
黄帝と岐伯先生との会話から始まる。
黄帝曰く、「春の脈は弦のごとし、何故に弦なるか?」
岐伯先生曰く、「春の脈は東方の肝なり、東方は木(五行の木)なり、万物の始めて生じるところなり」
こんな書き方で脈症について説明している。
素問には大過(たいか)と不及(ふきゅう)で虚実症を説明する。
※虚実とは、「ないこと(=虚)」 と 「あること(=実)」の事で、「うそと本当」の意味。
大過とは実の事で、不及とは虚の事。
といっても分かりにくいので、大過って多すぎるってことなのです。東洋医学の考え方ってバランスが良いのが基本。
足りないもの良くないが、多すぎるのはもっと良くない。
栄養が不足するのは悪いが、それ以上に食べすぎを継続するのが一番の毒となる。
だから、現代人のおいしい物だけを食べて、後でダイエットの薬を飲むのが一番悪いってこと。
分かるよね~♪
① 肝の実症。
「ボー」とのぼせる。目がくらむ。ひどい時は転倒することもある。
② 肝の虚症。
胸通。背痛。両脇が苦しくなる。
※両脇って意外に病症に出てくるものです。
③ 心の実症。
身熱くて皮膚が痛む。腫れ物ができる。
④ 心の虚症
胸苦しい。気が昇った時は咳をする。唾液を吐く。気が下がった時はガスを盛んに出す。
⑤ 肺の実症。
気がつきあげてきて胸苦しい。背痛。
※肺の悪い人は背中がいたいといいます。
⑥ 肺の虚症。
呼吸困難。咳。喀血(かっけ)。喘息。
※喀血(かっけ)とは、肺・気管支から出た血をせきとともに吐き出すこと。肺結核などが原因。
⑦ 腎の実症。
背中の筋肉が痛む。呼吸が浅くなる。ものごとを言うことを嫌がる。身体がだるく動きたくなくなる。
⑧ 腎の虚症。
胸の中が頼りない感じ。空腹感はあるが食べられず。背中の筋肉が冷える。
背中の筋肉が痛む。下腹が張る。小便の回数や量に変化が現れる。
⑨ 膵(脾)の実症。
手足がだるい。
⑩ 膵(脾)の虚症。
目・耳・鼻・口・生殖器などの働きが全部悪くなる。
問診は、病気の原因を主に問う。
実症は外邪から起こる。
そして、虚症は内因から起こる。
以上の症状を知っていて、脈診・望診・問診より病んでいる経絡をしって治療する。
面白いね~♪
参考書籍:「初めて読む人の 素問ハンドブック」池田政一署著から