
この章は「異法宜論(いほうほうぎろん)」という。
勝手な解釈は、異法は文字の通りに異なる方法。
「宜(ほう)」は、最初よろしくって読んだ。
意味・・・不明、辞書で調べたら「その場に当てはまって都合が良い」とある。
う・・・・ん、なるほどと納得。
黄帝内経って漢字の意味にも気付きを与えてくれる。
面白い♪
さて、今回の話の進め方は、黄帝と岐伯先生との会話。
「同じ病気だと思っても患者によって治療法が異なる。
それでいて良く直るのはなぜか」というシンプルな質問。
岐伯先生は答える。
「聖人は各種の療法の長所を活かし、病気によって使い分ける。
また、同じように見える病気でも原因が違うから。
その原因によっても使い分けるのだ」
先生もとってもシンプルな回答。
シンプルな質問とシンプルな回答なのに・・・何故か面白い。
岐伯先生の言われる各地の療法は・・・・
① 東方の国は海岸が近い。
魚や塩分の多い物を多食する。
皮膚が荒れ、顔色は黒くなる。
血が粘ると腫物ができやすい。
この時は砭石(ベンセキ)で切り開く治療をする。
他の本では砭石で叩いて直すとあったりする。
叩いて治るっていうのは、膿などをつぶしてしまって、激しい方法で直すのかと思っていたら・・・切り開いて直すとの事、納得。
② 西方の国は砂漠地帯で丘陵(きゅうりょう)が多い。
獣肉を常食しているので脂肪肥りになっている。
風邪などになることなく、肉食による内の病気が多い。
この時は漢方薬で治療する。
薬で五臓に溜まった悪いものを吐き出す。
今流行のデトックスってやつですね。
③ 北方の国は高原地帯で寒い。
遊牧民が多いので乳製品を多食し、内臓を冷やす。
この時は灸治療で治す。
大久保にある「蓬治療所」http://okubohou.com/
で整体と灸治療を受けた。
柔らかくって、あったかい治療だなって思ったことを覚えている。
この治療所は変わっていて、太極拳教室もある・・・・中医学にそった治療院。
お勧めできる本物の治療所の一つ♪
④ 南方の国は高温多湿の土地。
果実や酸味のものを多食する。
酸味が多いと筋の麻痺や引きつける病気になる。
この時は針で治療する。
針っていうのも凄い伝統と技術が伝承された方法。
無知な私は・・・・知らなかった。
⑤ 中央の国は平地で気温も適当で、過ごしやすい。
何でも産出されるから、住民は何でも食べることができる。
肉体労働をすることもないから、冷えのぼせや手足に力のなくなる病気になる。
この時は導引や按蟜で治療する。
按摩の体験はもちろんある。
楽になるし、人の気をいただける気がして好きですね~♪
導引というのは知らなかった。
※導引(どういん)
意味は、古代中国の道家から出た養生,治療法。
一種の深呼吸法で,関節の屈伸や摩擦法などを行い,
禅と結びついて静坐を重視した。
日本ではあん摩と混同されたとある。
一度体験してみたいと思う♪
各地域に適した病気があって、それに適した治療技術が育ってきた。
もし、どこかの治療院で体験できたら面白いよね。
中国の知識の集積って・・・・凄いね~♪
日本にもきっとあると思う。
探してみたい気がしてきました(笑)