
病気を理解するのは、最初に原因を知る事。
次に、脈の状態・顔面の色・腹証・病症、これらを関連づけて判断する事。
腹証って初めて聞いた(^^♪
五臓には神様がいるのでお腹の神様に聞こうというのかもしれない。
※腹の状態で腹診という調べ方があったらしい。
腹診の目的は「虚・実」を知り、腹証の特徴から薬方を導くことにあるが、腹診だけでなく
望・聞・問・切の診断を十分に行ったうえで総合的に判断する。腹診では以下の状態を
診て体や疾病との関連を検討する。
という事で脈のお話に戻るね♬
① 顔面に赤色が現れた時の脈は堅い。
これを心脈と言う。
心下部に塊(かたまり)が現れる。
原因は大部分外邪による。
外邪が侵入するのは心配事などで陽気を沈滞さすためか、
飲食物の過不足もある。
② 顔面に白色が現れた時は、浮いて底力のない脈となる。
これを肺脈という。胸の中に塊(かたまり)ができてゼイゼイ言う。
精神的には驚きやすく、時には発熱悪寒の症を現す。
原因は酒に酔っての房事過多である。
※男女が交わる性行為の事を、『 房事 』 と言い、
房事の行い過ぎ(房事過多)による疲労を 『 房労 』 と言う。
人間には七欲があるといわれています。
食欲・金銭欲・物欲・色欲・権力欲・名誉欲・睡眠欲で、色欲(性欲)もその一つ。
③ 顔面に青色が現れた時は、指を弾き返す弦のような脈になる。
これを肝脈という。
脇の下に魂が現る。原因は寒気と湿気が足の下のほうから侵入するからだ。
腰痛、足冷え、頭痛が現る。
④ 顔面に黄色が現れた時は、血官の中がからっぽの力の無い脈となる。
これを脾脈という。
腹の中央に塊ができる。
手足が冷える。原因は、手足を使いすぎて汗を出し、そこに風をあてたためである。
⑤ 顔面の黒色が現れた時は、沈んで堅い脈になる。
これを腎脈という。
下腹部に塊りが現れる。
冷たい水をあびて寝るとこのようになる。
◆顔面の色に関するまとめ・・・・
① 青きこと草むしろの如きは死。かわせみの羽の如きは生。
② 黄なること「からたちの実」の如きは死。カニ腹の如きは生。
③ 黒きことススの如きは死。カラスの羽(黒い艶がある)の如きは生。
④ 赤きこと鼻血の如きは死。鶏のトサカの如きは生。
⑤ 白きこと枯骨の如きは死。豚脂(とんし)の如きは生。
※カラタチ(枳殻、枸橘)はミカン科カラタチ属の落葉低木。原産地は長江上流域。日本には8世紀頃には伝わっていたとされる。
基本的に診るときには、光沢のある艶があるものは生で、光沢が無くなったら死となる。
胃気が充分であれば光沢が出る。
いろんな色が組み合わさって現れても、黄色があれば胃の気は元気であると診る。
怖いよね~『艶』は大事。
◆症状から読み取るまとめ・・・・
① 腎経と膀胱経の症状⇒足の方に気血が不足し、頭に気血がのぼる。頭痛やてんかんになる。
② 肝経と胆経の症状⇒めまい、難聴はこの二経の変調。
③ 膵(脾)経と胃経の症状⇒腹がはって脇がつかえ苦しいのは足からくる冷えが昇るからで、この二経が悪い時に起こる。
◆五味の摂りすぎについて・・・・
① 塩辛い味の過食は血が粘って顔面の光沢が無くなる。
② 苦味の過食は皮膚の光沢がなくなり体毛が抜ける。
③ 辛味の過食は筋がひきつり爪が弱くなる。
④ 酸味の過食は肉がつまり唇がそり返る。
⑤ 甘味の過食は骨が弱くなり髪が抜ける。
二千年以上昔の食生活を分析した結果です。
血に関する凄い言葉がある。
『血は目をよく視させ、筋をよく養っている。夜になると血は肝に帰入する。目も筋も休むのでよく眠る。血が不足したり、肝に帰らない時は不眠になる』
面白いですね~♪