
昭和19年夏も終りに近い頃だったと思う。
新橋演舞場の入場券が手に入った。
何代目かの市村羽左ヱ門さんの芝居で太閤記十段目尼崎ともう一幕は幡随院長兵衛が水野の邸の風呂場での最後だった。
水野の手槍が長兵衛の脇腹にグサリ!!と入った。
羽左ヱ門さんの苦痛の顔と町奴の意地の見せ場のシーンが半世紀も前のことなのに昨日の芝居の様な気がする。
新橋とは私にとってそんな想い出の所なんです。
星翔
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